パターンメーキングメモ

  • 16 December, 2012
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旧サイト、anneecotton*で掲載していたパターンメーキングメモを移しました。

パターンメイキングひとくちメモ

ジャケットのグレーディング(02/12/05)

BBSでジャケットのグレーディング(サイズ展開のことです。)についてのご質問がありましたので、簡単に説明します。

基本の型紙(マスターパターン)があればサイズの展開、修正はそれほどむずかしいことではありません。
基本的には大きくする場合と小さくする場合はさほどかわりません。

例:1サイズ大きくする。
肩幅+1c、バスト+4cの場合。

展開線を入れた前、脇、後見頃の図

前後身頃は肩線を横切る位置で0.5cmずつ大きく切り開きます。
脇身頃は脇線で1.0cm。
実際に型紙を切って、0.5cm(1.0cm)平行にあけてテープなどを張ればOKです。

展開線を入れた外袖、内袖の図

外袖は切り開きなし。ですが袖山はそのままで前後の肉付きを0.2~0.3cmくらいふくらませます。
うち袖の袖底位置で0.5c切り開く。
で、縦の接ぎ線を0.5cmずつ追加します。
つながりをよく、袖山線をかきなおしてください。

44より上のサイズですと、ヌード寸法やバストのトップとアンダーの差などをおききしないと一様にはグレーディングできません。

ジャケットの総裏どんでん02/09/10

裏付きのジャケットの型紙のお問い合わせがありましたのでお答えします。

「ジャケットは一重のものなら、2着作った事があるのですが、裏付の物は初めてです。
やはり、ある程度の洋裁の知識がないと、総裏どんでん返しは無理でしょうか?」

どんでんは量産的なやりかたで、裾のてまつりがないので、仕立てあがりが早いのが特徴です。
型紙は、どんでんでも、裏地裾まつりでも同じです。どんでんは技術としてはむずかしいものではありません。
中表に袋状に表地と裏地を縫い、一箇所穴をあけておいて、そこからひっくり返します。
構造的には表地と裏地が別々のものが2枚縫い合わさって袋状になっていますので
外回りをぬってひっくりかえせばいいわけです。
ただ、かんがえるのが面倒ならば、裏地の裾や袖口は全部てまつりにすればいいだけですので、技術的にむずかしいことはないと思います。

それから、型紙は総裏ですが、

  1. 前、袖裏つき。~前身ごろと脇身ごろと袖のみ裏付き。
  2. 前、前脇のみ裏付き。
  3. 前身ごろのみ裏付き。上の場合はいずれも肩パッドを裏地でくるんであとづけにします。

というように仕立てを軽くしてもOKです。

トワルを組みましょう。のすすめ

まず、その前に、これだけはやってみてほしい、立体裁断のおはなしをしましょう。
ご自分で型紙をひかれたときは、(または、型紙を購入したときは、)
その型紙の線が、いいかたちなのかどうか、
表地で仮縫いをしないと確認することが出来ないと思います。
ですが、仮縫いとなるとその後、縫い代の整理をしたり、きりび付けをしたりたいへんな手間がうまれますね。

ではもっと表地仮縫いより簡単に形を確認しましょう。
まず、型紙を安い練習用の布で(ふつうはシーチングを使用)組み立てて、かたちをみてみてください。

シーチングで作成した半身のトワル写真

組み立てると、こんなかんじです。半身でOKです。
ボディがない場合は、ご自分で鏡の前で着てみるとよいでしょう。
この作業をするとバランスの悪いところとかが、表地にはさみを入れる前に修正できるので、縫い代つきの型紙できりびつけなしで縫い始められます。(ダーツどまりとかだけは印つけが必要)

世の中に出回っている洋服と洋裁学校の型紙のちがいについて

私どもの会社はこのanneecotton*(アネージコットン)と、別に婦人服のメーカーをやっています。
で、たまにリースで商品の貸し出しを洋裁雑誌にお貸し出ししていますが、型紙を貸し出しすることはまず絶対にありません。で、
雑誌社の方が商品をみながら型紙つくりを巻末に掲載するのがふつうです。いつも思うのは
「うーん、この型紙ではこうはならないなー」と、いうことです。
多分学校関係のかたがその型紙を担当していらっしゃるのかとおもうのですが
広く出回っている洋服の型紙は学校でおしえているものとはもうずいぶんかわってきていまして、
それは企業におつとめしながら学校で講義するとかしないとすりあわせできないんじゃないかしら、、。
とさえ感じます。

まあむずかしい話になりましたがひとつひとつのテクニックはそれほどむずかしいものではありません。
ちょっとしたサイズ感とか最近は肩パッドは先丸の5mm以下しか使わないといったワンポイントの集積です。

タイトスカートについて。etc 02/05/29

タイトスカートのパターンについて。洋裁学校でならった基本のスカートは、直線のベルトがついていて、ウエストラインは、後ろのほうが、前よりくれていました。ダーツも、前後で計8本もあり、ヒップからウエストの丸みがある型でした。

最近の既製服は、かなりこのルールは当てはまりません。今っぽいスカートのラインにするには、

  1. ウエストとヒップの差が少ない、まっすぐに見えるようにするのがコツです。
  2. 後ろより前丈がすくなくなるよう、ウエストラインの前を下げる。

パターンは、ヒップをぴったり、ウエストは大きめに設定します。
ダーツはオールで4本がいいでしょう。下腹のまるみも気になりにくくなります。
スカートというのは、大変型紙の難しいアイテムです。
なにしろ、タイトだと前1枚、後ろ1枚だけで表現するわけです。
パターンメーキングをやっていて、シンプルで小さいものほど、パターンは難しいとつくづく感じます。(タンクトップもチョーむずかしい)


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